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相続における兄弟間の不公平|どのように対処するべき?

相続においては法定相続分が法律に規定されており、兄弟間の取り分は平等とされていますが、実際の相続においては不公平なものとなっている場合があります。

当記事では、相続における兄弟間の不公平をどのように対処すべきといった点について詳しく解説をしていきます。

相続において発生する兄弟間の不公平

冒頭でも触れたように、相続が発生した場合には法定相続分が設定されており、形式的には兄弟間の相続する割合については平等となっています。

 

もっともこれは金銭を相続するような場合は、分割をすることができるため、平等に分けることが可能となりますが、不動産などの場合には物理的に分割をすることができないため、長男のみが実家を相続するなどといった不公平が発生してしまう可能性があります。

 

また、上記の他にも遺言で遺産相続の内容が決定されているような場合に、兄弟の中の1人が優遇されているといった事態が発生する場合もあります。

相続分の不公平を是正する方法

相続によって発生する兄弟間の不公平については、被相続人が生前にあらかじめ講じることのできる対処法と、相続発生後に相続人間で解決する方法があります。

 

①被相続人が生前にできる対処法

不動産などの物理的に分割することのできないような財産があるケースにおいては、遺言によってあらかじめ相続人と不動産を指定することが可能ではあるものの、遺言の内容によっては兄弟間で揉め事が発生してしまう可能性も否定できません。

そのため、生前に被相続人と相続人との間でしっかりと話し合いをしておくことが重要となります。

話し合いをするにあたっては、不動産がどれだけの価値があるのかなどについても調査をしておく必要があります。

 

②相続人間でできる対処法

相続が発生した場合、遺言による相続分の指定がない場合には、遺産分割協議を行い相続人間で話し合いを行なって遺産分割を行なっていくこととなります。

 

不動産のような物理的に分割が不可能な財産の場合には、しっかりと話し合いを行い不動産を相続する者を決定する必要があります。

特に不動産を承継したいという相続人がいないような場合には、不動産を売却することによって金銭に換価し、それらを平等に分けることで解決をすることが可能となります。

 

他方で金銭財産よりも不動産の財産価値の方が上回っている場合には、不動産を相続する者に相続される金銭の割合を他の相続人に分けることによって調整を図るなどという方法が考えられます。

 

遺言によって相続分が指定されている場合には、遺言が形式の不備などによって無効なものでない限りは遺言に従う必要があります。

 

遺言が有効に成立しているような場合には、遺留分侵害額請求を行うことで最低限の取り分を遺留分侵害者に対し請求することが可能です。

遺留分とは、被相続人の兄弟姉妹以外の法定相続人に認められた、遺言によっても奪うことができない最低限の遺産の取り分のことです。

遺言を無効にしたい場合に他の相続人が同意をしなかったり、遺言の内容が遺留分を侵害しており不公平であるものの形式的には有効に成立している場合に、請求することができます。

相続問題は弁護士 家本 誠(藤枝やいづ合同法律事務所)にご相談ください

相続はたくさんの法律問題の中で、皆様にもっとも身近なトラブルの発生原因であるといえます。

相続においてトラブルが発生した場合には、相続人間の関係がギクシャクしてしまうことが非常に多いため、第三者で中立的な視点から交渉をすることができる弁護士に依頼をすることをおすすめします。

 

弁護士 家本 誠(藤枝やいづ合同法律事務所)は、遺留分侵害額請求などをはじめとする、遺言や相続放棄などの相続に関するトラブルについても専門的に取り扱っておりますので、お困りの方はお気軽にご相談ください。

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弁護士・家本 誠(いえもと まこと)

  • 自己紹介・メッセージ

    事件の御相談や御依頼の際には、ご自身が事件で悩まれていること、不満に思っていること、どのように解決をしたいと考えられているのか、何でも一緒にお話をしてより良い解決を目指したいと思います。特に交通事故、労働災害、医療事故等では、精神的にも非常に苦しい状況に追い込まれる場合があると思いますので、十分な時間をとって相談に応じたいと考えています。

  • 経歴
    • 1965年 8月6日生まれ
    • 1984年 静岡県立静岡東高等学校卒業
    • 1984年 早稲田大学法学部入学
    • 1988年 早稲田大学法学部卒業
    • 1993年 司法試験合格
    • 1997年 弁護士登録(49期)
  • 所属団体等
    • 静岡県医療安全相談窓口運営協議会委員
    • 静岡県弁護士会消費者問題委員会委員(平成16年、17年度委員長)
    • 静岡県弁護士会司法支援センター委員(平成20年、21年度委員長)
    • 日本司法支援センター静岡地方事務所扶助審査委員(平成21年度審査委員長)
    • 平成21年10月から平成24年3月迄日本司法支援センター(法テラス)静岡地方事務所副所長
    • 平成24年度静岡県弁護士会静岡支部幹事長
    • 平成25年度静岡県弁護士会副会長
    • 平成25年7月から静岡県立こども病院倫理委員会委員
    • 静岡市感染症診査協議会委員
    • 財団法人日弁連交通事故相談センター静岡県支部審査委員
    • 静岡境界紛争解決センター(ADR)調停員
    • 静岡大学人文学部非常勤講師(平成13年、14年度)
    • 静岡大学法科大学院非常勤講師(平成19年、20年、21年度)
    • その他 静岡医療事故研究会、静岡県交通事故被害者弁護団などに所属

事務所概要

事務所名 藤枝やいづ合同法律事務所
代表者名 家本 誠(いえもと まこと)
所在地 〒426-0031 静岡県藤枝市築地838 落合電気ビル2階
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