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遺言書の作成方法|弁護士に依頼するメリットも併せて解説

遺言書には種類があり、それぞれ作成方法が違います。
本ページでは、遺言書の種類とその作成方法、また弁護士に依頼をするメリットについて解説をしていきます。

 

◆遺言書の種類
遺言書には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があります。それぞれ作成方法が違い、メリットやデメリットも変わってきます。
それでは1つ1つの違いについて見てみましょう。

 

●自筆証書遺言
自筆証書遺言とは、遺言者自身で全ての遺言書の内容を記載する形式の遺言となっています。
全て手書きで書かなければならず、パソコンや代書による作成をすることができません(但し財産目録はパソコン作成可)。

 

作成方法としては、遺言書を有効なものとするための要件に従い、財産と相続をする人を指定していきます。

 

また、財産を把握するために、不動産の登記簿や預貯金通帳、生命保険証書などを用意する必要があります。

 

自筆証書遺言のメリットとしては、費用がかからず、自宅で簡単に作成することができるというものがあります。
しかしながら、デメリットとして、書式に不備などがある場合には効力が生じず、また自宅で保管していたような場合には、相続終了後に遺言書の存在が判明しトラブルに発展してしまう可能性もあります。現在では法務局に遺言書を保管してもらえる制度があるため、そちらをご活用ください。

 

●公正証書遺言
公正証書遺言とは、公証役場に行って、公証人の立ち合いのもとで作成される遺言書です。
自筆証書遺言と違って不備が発生することなく、確実な方法といえる遺言の方式となっています。

 

公正証書遺言の作成の流れとしては、以下のようなものとなっています。
①遺言書の原案の作成
遺言の内容について、誰にどの財産を相続させるかという原案を作成します
この段階では、自身で内容を考えなければならないため、注意が必要です。

 

②必要書類の準備
自筆証書遺言でも説明をしましたが、相続財産の把握のために、必要な書類を準備する必要があります。

 

③公証役場に原案と必要書類を提出
遺言書の原案が完成し、必要書類が準備できたら、交渉役場に提出を行います。この段階で、遺言書の作成の予約をすることができます。

 

④公証人との打ち合わせ
遺言書の作成に関する打ち合わせには2週間から1ヶ月程度の期間がかかります。
この打ち合わせにおいて、相続の対象となっている財産が正確なものであり、書類によって簡単に特定できることを要します。

 

⑤遺言書の作成当日
作成の日程を決定後、証人2人と公証役場に向かい、公証人の立ち合いのもとで遺言書の作成を行います。

 

●秘密証書遺言
秘密証書遺言は、公正証書遺言と少し似た方法で作成されます。公正証書遺言との違いは、公正証書遺言は公証人と証人は遺言の内容を知ることになりますが、秘密証書遺言の場合にはあくまで遺言書の存在を証明してもらうだけであり、内容を秘密にすることができるものとなっています。

 

作成の手順は以下のようなものとなっています。
①手書きやパソコンなどで遺言の内容を書く
秘密証書遺言は、遺言者の自筆の署名と押印がされていれば、内容に関しては手書きであってもパソコンであっても構いません。

 

②遺言書を封筒に入れて封をして押印する
遺言書の完成後は、封筒に入れて封をし、遺言書に利用したものと同じ印鑑で押印をします。
違う印鑑を使った場合には、遺言が無効となってしまうため注意が必要です。

 

③2人の証人と一緒に公証役場に遺言書を持参する
2人の証人と一緒に、遺言書を公証役場に持っていきます。自身の遺言書であることを証明するために、氏名と住所を申述することとなります。

 

④遺言者と証人が署名押印する
公証人が遺言書を提出した日付と遺言を書いた人の申述を封紙に記入するので、その封紙に遺言を書いた人と2人の証人が署名押印をしたら、秘密証書遺言が完成します。

 

秘密証書遺言のデメリットとしては、自筆証書遺言と同じく、遺言書を自身で作成することとなるため、書式を誤ってしまう恐れがあるという点が挙げられます。
しかしながら、その中身を見られることはないため、内容を秘密にでき、偽造や変造の恐れがありません。

 

◆弁護士に遺言書の作成を依頼するメリット
どの方式で遺言を作成するにしても、弁護士に依頼をすることをおすすめします。
自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合であれば、書式に不備が生じる恐れがなくなるという点が一番のメリットとなります。
そして、公正証書遺言にも当てはまるメリットとしては、相続の内容について、専門家の観点からアドバイスを受けることができることです。
専門家からのアドバイスによって、相続発生時の遺言書の内容についてのトラブル予防にもなると言えます。

 

藤枝やいづ合同法律事務所は、静岡県藤枝市を中心に静岡市はもちろん、焼津市、島田市、富士市、掛川市、吉田町などの法律相談を承っています。
取り扱い法務としては、離婚、相続、破産、交通事故、特に労働事件に注力しております。
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弁護士紹介

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弁護士・家本 誠(いえもと まこと)

  • 自己紹介・メッセージ

    事件の御相談や御依頼の際には、ご自身が事件で悩まれていること、不満に思っていること、どのように解決をしたいと考えられているのか、何でも一緒にお話をしてより良い解決を目指したいと思います。特に交通事故、労働災害、医療事故等では、精神的にも非常に苦しい状況に追い込まれる場合があると思いますので、十分な時間をとって相談に応じたいと考えています。

  • 経歴
    • 1965年 8月6日生まれ
    • 1984年 静岡県立静岡東高等学校卒業
    • 1984年 早稲田大学法学部入学
    • 1988年 早稲田大学法学部卒業
    • 1993年 司法試験合格
    • 1997年 弁護士登録(49期)
  • 所属団体等
    • 静岡県医療安全相談窓口運営協議会委員
    • 静岡県弁護士会消費者問題委員会委員(平成16年、17年度委員長)
    • 静岡県弁護士会司法支援センター委員(平成20年、21年度委員長)
    • 日本司法支援センター静岡地方事務所扶助審査委員(平成21年度審査委員長)
    • 平成21年10月から平成24年3月迄日本司法支援センター(法テラス)静岡地方事務所副所長
    • 平成24年度静岡県弁護士会静岡支部幹事長
    • 平成25年度静岡県弁護士会副会長
    • 平成25年7月から静岡県立こども病院倫理委員会委員
    • 静岡市感染症診査協議会委員
    • 財団法人日弁連交通事故相談センター静岡県支部審査委員
    • 静岡境界紛争解決センター(ADR)調停員
    • 静岡大学人文学部非常勤講師(平成13年、14年度)
    • 静岡大学法科大学院非常勤講師(平成19年、20年、21年度)
    • その他 静岡医療事故研究会、静岡県交通事故被害者弁護団などに所属

事務所概要

事務所名 藤枝やいづ合同法律事務所
代表者名 家本 誠(いえもと まこと)
所在地 〒426-0031 静岡県藤枝市築地838 落合電気ビル2階
電話番号・FAX番号 TEL:054-625-8700 FAX:054-625-8699
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